チタンの生産
自然界には純粋なチタンの単体は殆ど存在せず、化合物として主に鉱石の中に含まれる。地殻の中に約0.6%存在し、火成岩やそこから得られた沈澱物の中に多く含まれ、地球上に広く分布している。チタンの鉱石鉱物には、イルメナイト|チタン鉄鉱(イルメナイト、FeTiO
3)や金紅石|ルチル(金紅石、TiO
2)、板チタン石(TiO
2)、灰チタン石(ペロブスカイト、CaTiO
3)などが存在するが、特にチタン鉄鉱とルチルが経済的に重要な役割を持っている。チタンの主な採掘は、オーストラリア|オーストラリア大陸やスカンディナヴィア半島、北アメリカ|北アメリカ大陸などであり、1997年におけるチタンの世界のシェアは以下の順になっている。
オーストラリア 35.9%
カナダ 21.0%
南アフリカ共和国 17.9%
ノルウェー 6.1%アポロ計画|アポロ17号が月面に到着した際に持ち出された岩石から12.1%のTiO2が検出されたほか、隕石の中からも検出されており、太陽やM型小惑星にも存在すると考えられている。また、チタンは石炭や植物、人体にも含まれている。クロール法
チタン鉄鉱やルチルなどの、鉄分を含む鉱石からチタンを精錬する方法は、まず炭素と熱して鉄を除いた後、さらに炭素と熱しながら塩素を通じてTiCl4(沸点136℃)とし、蒸留して精製する。
:TiO2+2C+2Cl2→TiCl4+2COこれをアルゴン中約900℃でマグネシウムと反応させて金属チタンを得る。これをクロール法と呼ぶ。
:TiCl4+2Mg→Ti+2MgCl2チタンは高温で炭化物や窒化物を作りやすいので、上述したような製法を適用する。したがって、金属チタンは精錬に費用がかかり高価になる。新精錬法
しかし、大阪チタニウムテクノロジーズと東邦チタニウムは、2007年6月15日に新しいチタンの精錬方法を研究・開発中であることを明らかにした。新精錬法では、還元剤としてマグネシウムの代わりにカルシウムを使い、連続処理が可能になる。コストは3割程度圧縮できるとのこと。両社の広報担当者がロイターに述べた。2010年頃実用化される予定である。