現代レースの種類
日本において、刺繍レース・手編みレース・手織りレース(ボビンレース)・ニードルレース・機械レースなどがレースとして認識されている。これらのレースのうち、世界的にレースと認識されているのは、ボビンレース、ニードルレース、機械レース、それらの混成レースの4種である
。
刺繍レース
布地を加工して刺繍を施し、レース様に加工したもの。ニードル・ポイントと呼ばれ、16世紀ヨーロッパにおいてニードルレースに発展した。ニードルポイントレースという表現は、刺繍レースとニードルレースの両方を示すことが多い。
ドロンワーク
カットワーク
レティセラ
プラトーレース
Image:Ex Richelieu.jpg|現代のカットワーク
Image:Hardanger embroidery.png|ハーダンガー刺繍
(カットワークの一種)
Image:Peter saltonstall 1610.jpg|1610年ごろの男性像
衿とカフスにレティセラレースをつけている。
レティセラは1615年頃に流行のピークを迎えた。
ベネチアンレース参照。
Image:Gheeraerts Margaret Laton.jpg|1620年ごろの女性像
レティセラレースをふんだんにつけている。
レティセラは1620年頃を境に肖像画から姿を消す。
ベネチアンレース参照。
手編みレース
鈎針、棒針、シャトル (織物)|シャトル、板などの各種の道具を用いて(または両手を道具として用いて)レース状のテキスタイルを作成する手芸の総称である。それぞれに歴史的な意義と背景をもつ。あらゆる種類の繊維を用いて、日常的な用途に使用されるものが多い。ボビンレース、ニードルレースとは異なり、容易に作成できるため、愛好者も多く、テキストや講習会なども数多い。
バテンレース
マクラメレース
タティングレース(タッチングレース)
シャトル (レース)|シャトルを用いて結び目を作り作成するレース
フィレレース
魚網と同じ手法で作成するレース
テネリフレース
ニッティングレース(棒針編みレース)
クンスト編み|クンストストリッケンレース
アフガンレース
クロッシェレース(かぎ針編みレース)
アイリッシュクロッシェレース
ブリューゲルレース
ヘアピン・レース
画像:Irish crochet.jpg|アイリッシュクロッシェレース
画像:Crocheted lace.jpg|クロッシェレース
手織りレース
ボビンレースは、日本の出版物では「編み物」として記述されていることが多いが、本来は作成法から織物(手織り)に分類されるべきレースである。発祥の地であるヨーロッパ諸国では「手編みレース」とは区別されている。クッション等の上に型紙を置き、ピンを刺しながらピンを支点として、ボビンに巻いた糸を交差させ、織り上げていくレースである。作成方法により、2種類に分けられる。「連続糸方式(ストレート・レース)」と「糸きり繋ぎ方式(フリー・レース)」である。;ストレート・レース
:最初から最後まで連続した長い糸を用いる。連続糸方式ではレースの幅は使用する糸の細さと、ボビンの数により決定する。柄の部分の織り地が常に地模様と平行であり、裏表の差が出にくいことが特徴である。数百から数千のボビンを使用し、細い糸を用いるレースは高度な熟練度と膨大な時間を要する高価なレースである。;フリー・レース(切断糸)
:モチーフだけを先に作り、メッシュまたはフレードで繋がれたレース。モチーフの折り目の方向があらゆる方向を向いているので区別が付く。余った糸をつなぐ為、裏表ができることからも区別が付く。共同作業も可能であり、大きな作品を作ることも容易である。
画像:T?nder motif.png|トゥナー(デンマーク)のチュールレース
画像:KnyppladeSpetsar.jpg|デンマークのボビンレース
画像:Ursuline lace.jpg|ベルギー式の道具
ニードルレース
ニードルレース|ニードルポイントレースとも呼ばれることがあるが、布地に刺して作る刺繍レースも「ニードルポイント」である為、区別するため「ニードルレース」と呼ぶ。技法的には、刺繍のステッチを起源とするため、刺繍に分類される。日本の出版物では、ニードルレースも「編み物」として記述されていることが多いが、発祥の地であるヨーロッパ諸国ではボビンレースと同様に「手編みレース」とは区別されている。作成方法は以下の通りである。
2枚の布地を張った丈夫な紙または羊皮紙にデザイン画を転写する
デザインの輪郭に沿って、芯糸を置き2枚の布をステッチで綴じ付ける
かがった糸にネットかがりをし、2段目からは前段のループと渡した糸を一緒にかがる
かがり方に変化をもたせ、多様な変化をさせる
2枚の布をはずし、レースだけをはずす何人もの熟練工により、分業されて作られる。特に大きなレースは特殊技術を持つ熟練工により繋がれる。つなぎ目は肉眼では全く分からない。
画像:Belgian Royal Collection lace.jpg|アンティークのニードルレース
画像:Belgian Royal Collection tulekant.jpg|アンティークのニードルレース
画像:Royal Lace detail.jpg|アンティークのニードルレース
画像:Naaldkant.jpg|アンティークのニードルレース
画像:DSC07712.JPG|現代のハンガリアンレース
機械レース
1808年にイギリスのにより開発された機械レースは、その後の改良により、1830年以降、あらゆる種類のレースを正確に模倣し、質的にも完成度が高いものを安価に提供できるようになった。1883年にドイツ人により開発された、ケミカルレースはレリーフのあるレースの模倣を可能とした。現在、機械レースによって、模倣できない種類のレースは存在しない。
画像:Mechlin lace.jpg|19世紀の機械チュールレース
画像:NeedleLaceBorder ErzgebirgeGermany1884 detail.jpg|1884年ドイツ製ケミカルレース
画像:NeedleLaceBorder ErzgebirgeGermany1884.jpg|1884年ドイツ製ケミカルレース
画像:Maria kant.jpg|年代不詳の機械チュールレース
Image:Fashion plate (Shawl of black Chantilly lace).jpg|1865年頃のファッションプレート
機械シャンティイレース
Image:Fashion plate (The immense shawl,point de gaze or application d'Angleterre).jpg|1865年頃のファッションプレート
アップリケ技法による機械チュールレース