概要
石綿の繊維1本の細さは大体髪の毛の5,000分の1程度の細さである。別名をアスベスト (''asbest'') と言うが、元はオランダ語で、英語ではアスベストス (''asbestos'') と呼ばれる。ギリシア語の''?σβεστο?''(“しない(ない)”という意味の「a」と、“消化できる”という意味の「sbestos」)から来ている。耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に非常に優れ安価であるため、日本では「奇跡の鉱物」などと珍重され、建設資材、電気製品、自動車、家庭用品等、様々な用途に広く使用されてきた。しかし、空中に飛散した石綿繊維を肺に吸入すると約20年から40年の潜伏期間を経た後に肺がんや中皮腫の病気を引き起こす確率が高いため、2006年現在では「静かな爆弾|時限爆弾」などと世間からおそれられている。日本では1970年代以降の高度成長期にビルの断熱保熱を目的などにアスベストが大量に消費されていたため、その潜伏期間が丁度終わり始める21世紀に入ってからアスベストが原因で発生したと思われる肺がんや中皮腫による死亡者が増加している。2040年までにそれらによる死亡者は10万人に上ると予測されている。また、アスベストが使用されたビルの寿命による建て替え時期が本格的に始まり、新たなアスベストによる被害が生まれてしまうのではないかと懸念されている。(アスベスト問題を参照)また、ヨーロッパでも同様のアスベストによる被害が多く見られ、2020年までに肺がんや中皮腫による死亡者は50万に上ると推計されている。