乾燥
伐採直後の原木の含水率は樹種や品種にもよるが40 - 300%以上の広きにわたる。十分に乾燥されていない木材は重く、腐りやすく、収縮・変形し強度も乾燥材に劣る。生木を乾燥させていくと含水率30%前後(繊維飽和点)で収縮が始まり、変形となって現れる。
たとえば、木材を一定の温度・湿度に調節された環境に放置すると、ある含水率に達した時点で木材の吸湿と放湿が同じスピードになり、見かけ上木材が吸湿も放湿もしなくなる時が来る。こうなると木材は収縮しなくなり変形も収まる。このように、外気からの木材への吸湿と木材から外気への放湿が見かけ上、平衡に達する含水率は温度と湿度によって一意に定まり、この含水率を平衡含水率という。日本の場合、外気の平衡含水率は季節や地域によって異なるが、おおむね12 - 16%程度であり、建築用材であれば15%まで乾燥してから用いるのがよいとされている。また、冷暖房設備の整った屋内での使用が基本となる家具用材などでは8%、場合によってはそれ以下の含水率まで乾燥した材が用いられる。
これは、木材が一定以下の含水率になった後、湿気を吸いにくくなるという性質を利用するためである。
なお、木材の表面だけが乾燥して内部の含水率が高いと出荷後に製品に狂いが生じるので、乾燥工程の終了時には十分な養生期間を設けて、木材内の含水率をできるだけ均一にすることが望ましい。木造建築には木材の収縮に伴う寸法の狂いが当然のように思われているが、適切に製材し適切に乾燥させた木材を利用すれば建物の狂いはほとんど生じない。しかし、現在の日本で適切な乾燥材の入手は難しく未乾燥の木材が建築材料として広く流通しているのが現状である。含水率の公式:含水率(%)=(木材の重量−完全乾燥材の重量)÷完全乾燥材の重量×100